駅まで戻って急な階段を登り「珈琲と紅茶とバロック音楽」のお店。
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原宿で1980年から10年立ち退きの為閉店された伝説のお店。
2001年に雰囲気を引き継ぎこちらに再開。マスターは7年前に亡くなられて奥様が営業されています。
引戸を開けると目の前にはカウンター席が8席ほど、足元には荷物置きのカゴが用意されています。先客は窓際のテーブル席でマダムのティータイムです。
奥様にカウンターにどうぞと言われて着席。
カウンターの上には手斧削りの古材(樹齢300年らしい)の飾り梁が主張しています。
店内は古民家再生の第一人者石川純夫氏が手掛けたもの。重厚でいて心地良い空間です。
カウンターの壁には数々のコーヒーカップが並びます。
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お願いするのは、こちらの名物、ウインナーコーヒー 1000円とプリン 600円。
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ところが、今日はプリンを焼いていないと言う事で残念。
目の前で制作過程が見えるのが良いですね。
細長いシャンパングラスにグラニュー糖を入れスタンバイ。
亡きマスターも開発に関わったと言うKONO式ドリッパーで丁寧に淹れたコーヒーを一気に注ぎ、ロングスプーンで少しかき混ぜ、溶け残りをスプーンの先で抑えて、砂糖とコーヒーの層を作ります。
残りの部分にややゆるめの生クリームを注いで、綺麗な3層になり完成です。
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そのままかき混ぜないでお飲みくださいと言われ、グラスに口をつけて傾ければ、やや甘さのあるコクのあるコーヒーが口の中に広がります。
KONO式は円錐ペーパーフィルターで落とすのでネルドリップに匹敵する味が出るとか。
店内にはバロック音楽が流れて落ち着いた時間が流れます。この豊かな時間を味わっていたいですが、マダムのティータイムは終わる事を知らず…
もう少し窓際に近い方が、昭和初期に作られて原宿当時から移設されたステンドグラスも眺められて良かったかな。
ビル建て替えの為に再び閉店してしまうと言う事実を知り、次回はプリンがありますように。

2024/4/24